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第二話 無限列車編
現在俺、星龍誠は、とある任務に赴いていた。
その任務とは“無限列車”と呼ばれる汽車で、短期間の内に四十人以上の行方不明者が出ており、尚且つ、“無限列車”の調査に当たっていた数人の鬼殺隊士の消息も絶った、という内容だ。
そして、この任務に当たっているのは、俺だけではないのだ。
「うまい!うまい!うまい!」
ある人物の手に握られているのは箸であり、駅弁の食材を一口食べる毎に、うまい!と威勢良く告げる。
ちなみに、目の前に積まれた駅弁の数が半端じゃない。
駅員さんが片付けるのめんどくさそうだ。
その人物の隣に座る俺は持参した残りのおにぎりを口に入れ咀嚼し、飲み込んでから口を開く。
「煉獄さん。よく食いますね」
俺はそう言った。
煉獄とは、炎柱・煉獄杏寿郎である。
「うむ!腹が減っては戦ができないと、古いにしえから言われているからな!星龍はそれだけで足りるのか!?もっと腹を満たさないと、力が出ないぞ!」
「いや、俺はこれだけで十分です。食べ過ぎたら体が重くなってしまいますしね」
杏寿郎は
「そうなのか!」
と呟くと、再び駅弁を食すのを再開する。
その時、誠が数週間前に目にした一行が目に映る。――竈門炭治郎、嘴平伊之助、我妻善逸だ。
こちらに歩み寄り、先頭を立つ炭治郎は
「誠さんと、煉獄さんですよね?」
と言って、確認をする。
「炭治郎。煉獄さんが駅弁を食べ終わるまで、話は待ってくれ」
俺がそう言うと、炭治郎は
「わ、わかりました」
と頷く。
なので、炭治郎が杏寿郎の隣に、伊之助と善逸はその横の席に腰を下ろし、背に隠していた刀を取り出し座席の下に隠す。
駅弁を完食した杏寿郎が、パチン、と勢い良く手を合わせてから
「ごちそうさま!」
と呟き、山の様になった駅弁の空箱は少ししてやって来た女性販売員の手のよって回収されて行った。
「さて、溝口少年!オレに何用か!?」
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