第二話 無限列車編

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俺が目を覚ますと転生前の元いた世界だった。 そしてこの姿。 「誠ー!3番卓のオーダー聞いてきてー!」 バイトしてた居酒屋か。 「は、はい!」 そして俺はオーダーを取りに行った。 そして数時間後 「よし、誠上っていいよー!賄い食べていくよね?」 「あ、はい!いただきます!」 俺は賄い丼を食べた。 (そうか。これは夢の中、か。) 死んだ人間は生き返ったりしない。 俺は元いた世界では既に奏多と一緒に死んでるんだ。 だから転生してこの鬼滅の刃の世界にいる。 即ち、これは夢の中の世界。 でも、脱出方法は?血気術だとすれば、日の光を浴びるのが手っ取り早いのだが、ここは夢の中である為、その方法を取ることが出来ない。 ――その時、ボウッ、と俺の体が燃え、鬼殺隊の隊服に腰に下げている日輪刀が映る。    同時に、楓は意識が浮上するのを感じた。 ――よし、現実世界への帰還だ。 俺はが瞳を開けると、そこには眠らされた仲間たちに、気を失ってる子供たち。   「誠さん、目を覚ましたんですね」   良かった、と炭治郎は安堵の息を吐く。 炭治郎に話を聞くと、この夢は鬼の血気術だという。 血気術の発動条件として、切符を切った時に遠隔で掛かった可能性が高いということ。 そして、今俺の右手首に掛かっていた縄を介して、協力者に眠っている人物の夢の中に浸入し、精神の核を破壊されて意識を刈り取る算段だったはず。 ということらしい。   「助かったよ、炭治郎。……全く、柱が鬼の血気術にかかるなんて情けないな」   俺は立ち上がりながらそう言う。 そして片眉を動かして、鬼の気配を察知する。   「……鬼は先頭車両か?」   「たぶんそうです。オレの鼻も、先頭車両の方から嫌な匂いを察知してます」   俺と炭治郎は頷くと、炭治郎が禰豆子に皆を起こしてくれるように頼んだ。 俺達は窓の外から上がるように体を反転させ、車両上を駆けて行く。  
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