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産屋敷邸に着いた俺と奏多。
どうやら俺達は新入りの柱という事で、今日は柱の先輩達との顔合わせの様だ。
お館様は1/Fの揺らぎで発声し、聞く者に安らぎを与えるってのは本当だったんだな。
しかし、
「お館様、俺はコイツらが柱に相応しいのかこの目で確認したいです。おい龍羽織!お前の力を見せてみろ…!」
と、風柱の不死川実弥がそう言ってきた。
コイツ、お館様好きだからなぁ本当に。
まあいい。
「では行くぞ…。龍の呼吸…壱の型…。」
「面白え…!風の呼吸 壱ノ型…!」
龍の舞!
塵旋風・削ぎ!
実弥の塵旋風・削ぎを龍の舞で避けていく。
「回避は中々上手い様だが、肝心の攻撃面はどうなんだよ!?風の呼吸参の型!」
晴嵐風樹!
「それは身を持って知ってくださいよ…!龍の呼吸、伍の型!」
流星群!
誠は流星群を放つ龍の如く、高速で九連撃を放つが、実弥は自身を取り囲むような風の剣技で、流星群の斬撃を弾き落とす。
さらに実弥は踏み込んで斬りあげるが、それに反応した誠は咄嗟に刀を衝突させて威力を相殺した。
「いい反応だァ!風の呼吸、捌の型!」
「どうも。龍の呼吸、弍の型!」
初烈風斬り!
竜巻!
そして、
(――不死川さん、守り硬すぎだろ。俺の剣技が通る気がしないんだが)
(――確かに、星龍は“柱”に匹敵する力量を持ってるなァ。しかもこいつ、まだ何か隠してやがるなァ)
お互いが心中を呟く。
そして俺と実弥が距離を取り、俺は納刀し、柄に右掌を添え実弥を見据え、実弥も刀を構える。
――龍の呼吸 壱ノ型 龍の「やめろ!」
――風の呼吸 壱ノ型 塵旋「そこまでだ!」
誠の前に抜剣した栗花落奏多が、実弥の前には抜剣した煉獄杏寿郎が割って入った。
「おいこら煉獄…止めんじゃねェ」
「……奏多、何故止める?」
不機嫌、という表情で義勇と杏寿郎を見る、俺。
どうやら不死川さんも同じようだ。
「止める!不死川、周りを見回して見ろっ!」
「……誠、ここが何処だか忘れてないか?」
杏寿郎と奏多の言葉で、俺と不死川さんは周り見渡す。
すると一部の庭は更地に変えられ、その周りの木々は吹き飛び、耀哉を守るように抜剣している柱たち。
だが、耀哉はにこにこ微笑んでいる。
(…………力の加減を誤った)
(…………お館様のお屋敷だってことを忘れてたぜェ)
冷汗を流す楓と実弥。
ともあれ、楓は柄から手を放し、実弥は納刀する。
だが、柱たちの責める視線が痛い。
そして俺と不死川さんは顔を見合わせて
「……やっちまった」
と同調していた。
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