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それから2年の月日が経過した。
俺と奏多は任務帰りに産屋敷邸に寄るようにと言われた。
なんでも、お館様が紹介したい人がいるとか。
〜産屋敷邸〜
「星龍誠、栗花落奏多。ただいま戻りました。」
と俺が言うと、
「よく来てくれたね誠、奏多。鎹鴉が知らせてくれたと思うけど、紹介したい人がいるから2人には少し早めの時間を指定したんだ。」
「実は柱候補なんだよ。現在、育手として剣士を育てている、狐の呼吸の使い手・玉藻だ。彼には何度か頼んでみているんだが、今は彼が世話をしている子を立派な剣士として育てるのに集中したいと言われてね…。でも、何かきっかけがあれば彼も柱になってくれるかもしれない…だから、私はその時を待つつもりでいるよ。」
と言う。
そして一息入れて。
「…そこにいるんだろう?玉藻。姿を現してくれないか。」
と言い、
「ふふ、私がここにいる事を見抜くとは…流石ですね。」
と言って物陰から玉藻が姿を現し、
「おはようございます、お館様。」
と言ってその場に片ひざをつき、耀哉が
「来てくれて嬉しいよ、玉藻。今日はどうしたのかな?もしかして、柱になる決意をしてくれたのかな?」
と言うと、玉藻は
「いえ…。今日は蝶屋敷に薬を戴きに来たんです、しのぶ殿が調合した薬は鬼に付けられた傷によく効きますからね。そのついでと申してはなんですが、あなた様にご挨拶をしようとこの場に参った所存にございます。それと、柱の皆様の勇姿も拝見したいと思いましてね…。そして新しい柱が2人も増えたのですね。」
「龍柱・星龍誠です。」
「俺は桜柱・栗花落奏多。」
と俺達は玉藻に名乗った。
「桜は花の呼吸の派生、つまり水の呼吸の派生の派生ですね。派生を派生させるとは素晴らしいですね。そして龍はどれを派生させたものなのでしょう?」
と、玉藻が聞いてきた。
「五大流派である炎、水、岩、風、雷のどれでもできるとされています。ただ俺は場合は最初から龍でした。」
も答えた。
「誠、奏多、玉藻の顔合わせが済んだね。…おや、柱の子達が到着しつつあるね。」
「む!1番は星龍と栗花落だったか!俺より早く来ているとは、よもやよもやだ!」
炎柱・煉獄杏寿郎である。
煉獄さんに続き、恋柱・甘露寺蜜璃、霞柱・時透無一郎、音柱・宇髄天元、岩柱・悲鳴嶼行冥が来た。
そして那谷蜘蛛山で助っ人に行っていた蟲柱・胡蝶しのぶ、水柱・冨岡義勇も到着した。
「む!玉藻殿も来ていらっしゃったのか」
と煉獄さんが玉藻に気づき、玉藻も
「お久しぶりです、杏寿郎殿。皆さんもお元気そうで何よりです。」
と言って柱の皆に軽く挨拶をする。
さらに隠の人が炭治郎を連れて来た。
(誠、これってまさか…。)
(うん。多少違いはあるけど、恐らく柱合裁判の時だろうね。)
と2人でアイコンタクトで意思疎通した。
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