126人が本棚に入れています
本棚に追加
私がシャワーから出ると、光汰がテーブルに冷たい緑茶を用意してくれていた。温まった身体と乾燥した喉に、爽やかな緑茶がすっと通り潤す。
「美味しい。ありがと、光汰。」
「ん。じゃ、俺も入ってくる。」
私はもう一口お茶を飲むと、ソファーの背もたれに深く背中を預けて、目を閉じた。光汰と付き合ってから、一日一日が濃い気がする。今まで持ったことのない種類の悲しみや怒りの強い感情もあれば、激しい愛しさや温かな優しい気持ちもある。すごいなぁ、恋愛って...。最近、幸せ過ぎて、怖いなぁ…。
ブオォォン!
大きな音と共に頭に温かい風を感じて、びっくりして起きた。
「あ、ごめん。やっぱり弱くてもうるさかったよな?髪、濡れたまま寝てるから、風邪ひくと思って。」
「ありがと。」
と光汰に言うと嬉しそうに笑っている。寝ちゃったけど、光汰が嬉しそうだからいいや、と思い私も笑った。
光汰のドライヤーと指がとても気持ち良くて、また舟を漕いでしまった。いけない!と思って目を開けると、光汰が
「はい、終わった。メリークリスマス。」
と言った。ん?と思って光汰の顔を見ていると、
「ほら、ちょうど12時。25日、クリスマスだろ。」
「あ、ほんとだ。メリークリスマス!私、光汰にプレゼントがあるんだ。持ってくる!」
最初のコメントを投稿しよう!