124人が本棚に入れています
本棚に追加
「お?」
最後の箱を閉めているときに、雫は、私の指輪を見て言った。
「いよいよ決心したんだ?」
「うん。チャラ男だったとは思えないくらいにワルさは全然してないし、両親にも挨拶に行ってくれたしね。ねぇ、知ってる?光汰のご家族は特に素敵でさ~。お母さんも、妹さんも良い人なのよ~!」
「知ってる~。妹さんって、綺麗で天真爛漫なんだよね~。」
「そうそう。」
「お名前なんておっしゃるんだっけ?」
「雫って言うの~!」
と内輪ウケなネタで盛り上がった。
「まんまと私の策略にはまったわね~。初めからこうなると思ってたのよね!」
雫は酔うと必ず『初めて会った時から、光汰は響なら上手くいくと思ったのよね~』と言う。だから、今日は殊更ご満悦だ。
「あ!光汰が気づくまで言わないでね!」
と私が焦って言うと、ムフフと雫が揶揄う様に言った。
最初のコメントを投稿しよう!