イマージュ

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何とか6時間目の授業が終わり、学校での一日が終了する。 放課後、私は誰に挨拶をするでもなく、学校を後にする。 みんな、私がいつ教室を出たかなんて気付きもしない。 私が今日一日出席していた事すら気付いていないかもしれない。 1人は気楽だ。みんな、気が合ってるんだか合ってないんだかわからないクラスメイトと、よく仲良くしていられると思う。でも田舎だし、中学生ではこれしかコミュニティがないのだから、仕方がないのかもしれない。 この中から、無理矢理にでも自分と気が合う友達を探さなくてはならないのだ。 私だって、友達が欲しいと思っていた頃はある。だけど、みんなの目を気にして仲良しごっこをしている周りの女子を見ているうちになんだか白けてしまった。こんな風に白けてしまう自分はおかしいのかと思った時もあったけど、いつの間にか気にならなくなっていた。 今日は、大好きな漫画本の発売日なので本屋に寄る。 そこで、知っている後ろ姿を見つけた。 春一だった。
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