ドキドキ授業

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そのまま今野先生についてやって来たのは研究棟の先生の研究室だった。 中に入ると白い部屋の壁にはびっしりと絵の具の入った瓶が棚に入れられて並んでいた。 色とりどりの日本画用の岩絵具。 岩絵具は砂のような粉で、荒い物から細かい物まで粒子のサイズ別に瓶詰めされている。 まるで画材屋さんみたいだ。 「ほぉわ~!凄い沢山の絵の具!」 「そう?」 「岩絵具高いのにこんなにあるなんて!お宝みたい!拝んどこ」 私は目の前の絵の具達に向かって手を合わせた。 「ふはははは!」 今野先生が吹き出した。 「面白いね~。はい。コーヒーどうぞ」 私が絵の具を夢中で見いっていた間に先生がコーヒーを用意してくれて、小さな机に置いた。 「あ、有り難うございます」 私は先生の淹れてくれたコーヒーを手に取ると温かくて芳ばしい良い匂いがした。 「いただきます」 私は意を決してコーヒーに口をつけた。
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