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その後穏やかに時間は流れ、一体三人でどれだけの話をしたのでしょう。
気が付けば夕方になり、日曜日とはいえ呑み屋街の地下にも、人の行き交う気配がして来ました。
「お二人さん、呼び方が幽霊にしろ骸骨にしろ、他の霊との呼び分けができないから、骸骨くんには名前が必要だと思うの」
「そういうモノでしょうか?」
「えー、幽霊じゃ駄目なの。私には幽霊しか見えないし、幽霊だけ居れば良いんだけどなぁ」
「志麻ちゃんが骸骨くんを幽霊と呼ぶのは良いけれど、私は関わる霊が多いし、他の骸骨も無縁ではないのよ」
「志麻さんが呼んでくださる、幽霊で満足しているんです。イケませんか?」
「だからそれだと私が困るのよ。志麻ちゃん何か格好良い名前を付けて上げて」
「う~ん。セバスチャンとか?」
「なんで執事っぽい名前なの?!」
「執事? 以前通った整骨院の骨格模型が、セバスチャンて名前だったの♪」
どうやら僕に名前が付きました。
【セバスチャン】本気ですか志麻さん?
そんな事がありまして、僕は志麻さんとだけの生活から一歩外ヘ出ることに成りました。
でもこれからの新しい生活については、また別のお話と云うことで。
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