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「まあ、骸骨くん。志麻ちゃんは要するに幽霊慣れしてる私なら、骸骨くんの友達になれるんじゃないかって相談してきたの」
「はい、だいたい察してました。たいへん志麻さんらしい発想です」
「えー。ねえちょっと、まだちゃんと話してないのにー!あのね私はね」
二人で納得して話を進める僕達に志麻さんが抗議の声を上げ、あのむず痒い告白を続けようとします。
志麻さん済みません、初対面の人の前で萌え死にはしたくないので、ご遠慮させてください。
「志麻ちゃん長くなるから、それから先はお家でやってね」
南原さんナイスです!
おや?もしかして僕は今晩、家で萌殺しにされるんでしょうか?
「さて志麻さん、話を戻しましょうね」
「戻すって、私脱線してた?」
「脱線といいますか、暴走してましたね」
先程の告白を暴走と断定したため、今更羞恥で真っ赤に染まる志麻さん。
このまま見惚れていたいんですけれどねぇ。話が進まないでしょう。
「では答えを言いましょうね。志麻さんは、寂しかったんです。僕みたいな幽霊を拾ってしまう程に。僕が寂しがっていないかと、自分を攻めてしまう程に。それこそ死んでしまうよりも寂しさを恐れ、その寂しさが僕の設定に影響を与え、志麻さんの寂しさに引きずられ、僕は志麻さんの寂しさを埋めるために怨霊になったんです」
創り出されて半年に満たない未熟な僕は、今日もまた志麻さんを泣かせてしまいました。
でも、側に居るのが当たり前なんだと、志麻さんが居るから僕もここに居るのだと、そう伝えられたから、きっと悲しみや後悔で泣いているのでは無いと、そんな風に僕は自惚れているんです。
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