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仕事の侮辱
自分の職業を蔑みを受けて憎悪を抱いた。
たまたま、親戚の集まりに出席する機会があった。祖母の一回忌であった。一回忌は、アキからみて従兄弟のミサエ宅で開かれることになった。
ミサエは、幸運にして財を成した男性と結婚することができたのであるが。親戚一同が集うことには一番広い家が良いということになり、そういうことになった。アキはミサエと挨拶を交わす機会を得たわけであるが、そのとき今何をしているかを訊かれて。清掃業と答えて、「そっそうじ」と侮蔑の念を込めて言われたので、アキは非常に嫌な気分になった。
大学を卒業したが、前立腺炎の病気にかかり長時間座りっぱなしの仕事を、つまりサラリーマンの道を断たれて。かつ根っからの不器用であるがゆえに一番生きやすい道を模索した結果発達障害者認定を受けて、障害者A型事業所で働くことが一番良いという結論にいたったのである。
が、何も知らないミサエにその結果を全否定されて、ものすごく腹が立った。こういう場合の憎悪はふつうはまっすぐミサエに向けらるはずであるが、アキはなぜか人を殺したいという不思議な感情に変換される持ち主であった。
アキが小学生のとき、さかきばらせいと。という
校門に殺害した小学生の生首を飾った14才が犯人という事件が起きた。最初恐怖を感じていたが、気がつけば劣等感の埋め合わせとして崇拝するようになった。いつか人を殺してみたいと思うようになっていた。インターネットの闇サイトを通じて自殺する人間を予見する少女がいることを知った。
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