いじめられっ子の僕ですが、彼女が欲しいし、したいのです(後編)

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「今日さ、主婦の人たちから色々話を聞いたよ。涼の話」そういえば今日は根本先生の代理で来てたんだ。根本先生が教えている曜日は主婦が多い。これはまずい。古谷さんの事がバレるのは非常にまずい。  真由と付き合って以降、古谷さんには僕に彼女が出来たのでと断りを入れたので触られることはなくなったが、どこまで話が漏れているのか、盛られているのか。全く予想できなかった。 「ほら、顔色変わった」ちょっと目を細める 「いや、ほんとに何もないよ。何を聞いたの?」真由と付き合ってからは本当に何もない。 「なんだと思う?」意地悪だ。真由は意地悪をしている。でも答えられない。 「古谷さんって人いるよね」ギクッとした。まさかその名前までが出てくるとは予想してなかった。  あの人はどこまで何を言ったんだろう?本当の事を言ってしまえば自分も巻き込まれるはずだ。旦那さんがいる。子供がいる。道場で噂になったら練習も来れないはず。一瞬でいろんなことが頭をぐるぐると駆け巡る。 「黒帯の人ね」やっとの思いで僕がいう。真由はより一層目を細めて僕に言ってきた。女の感は恐ろしく鋭い。
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