いじめられっ子の僕ですが、彼女が欲しいし、したいのです(後編)

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 真由と別れ家に着くとすぐにシャワーを浴びる。とにかく暑い、何をするでもすぐ汗だくになる。晩御飯は冷しゃぶだった。 「最近忙しそうね、新しい友達でもできたの?」生活スタイルは変えていないつもりだけど、真由と付き合ってからは、夕方を過ぎても帰らないことが多かった。ちょうどいい機会だから言ってみよう。 「あー、言いにくいんだけどさ、俺」そういうと食いつき気味で母親は前のめりになってきた。 「どうしたの?何かあったの?」心配しすぎだ。 「俺、彼女できてね」 「え?早川さん?良かったじゃない!」驚き、満面の笑顔で答える。 「いや、違う違う!違う人、間違ってもその名前は出すなよ。頼むよ」 「違う人?」 「そう、前にね空手教えてくれいる同級生がいるって言ってただろ。あの子」 「え?その子、女の子だったの?」 「言うとややこしくなるから言わなかった」 「いつから?」 「今年の春くらい」 「全然知らなかった」 「言わなかったもん。知られたくなかったし。でね、明後日から夏休みだから一緒に勉強したいって話になって」 「それで?」もっと前のめりになる。
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