いじめられっ子の僕ですが、彼女が欲しいし、したいのです(後編)

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「家に連れてきて勉強してもいい?」不安になってきた。連れてこない方がいいのかもしれない。余計な詮索ばかりされて勉強できなかったらどうしよう。あの髪の毛をみて不良だと騒ぎだしたらどうしよう。 「いいけど、夕方には返してあげなさいよ。それと絶対に間違いは犯さない事。」良いんだ。それはそれで、これから真由が遊びに来るハードルが下がる。でもいない間に間違いを犯すかもしれないという考えが及ばないはずはない。避妊はしているがセックスはしている。前にネガティブな発言をしたから気を遣っているのか?   「分かってるって、遅くまでは引き止めないし、遊ぶわけじゃないから」 「涼は女の子と勉強するの好きなんだ。意外とませてるんだねー」僕の顔を不思議そうに見つめながら言う。自分の知らない息子の行動に興味津々といった感じだ。ややこしいなぁ。 「これだけは言っておくけど、絶対早川さんとか言わないでよ。それと誤解されたらたまんないから顔写真みせとく」食べ終わってから、小学校の時のアルバムを見せる。 「この眼鏡かけてる子、山田っていう名前」アルバムを見せるとまじまじと観察する。 「空手ならってるようには見えなさそうな子ね」
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