いじめられっ子の僕ですが、彼女が欲しいし、したいのです(後編)

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 次の日、川中由紀は学校を休んだ。どうなっているのかさっぱりわからない。でも嫌なニュースが流れてくることもなかった。もし親に相談したなら、親は学校に行かせないだろう。学校でレイプまがいの事が発生しているんだから。逆に精神的に追いやられて病気になったのかもしれない。あんなことが起きてたらお腹が痛くて学校に来ることもできないだろう。  どちらにせよ、僕は川中由紀が学校を休むことは正当なことだと思った。他の人はおそらく気が付いてはいないだろう。僕は少し川中由紀の動画がどんな内容なのか気になってきた。見てはいけない事は分かっているが気にもなる。  悲しんでいる本人がいないせいか見てはいけないと思ったせいか時間が経つにつれて、見たいという気持ちが膨れ上がる。学校が終わって家に帰り、空手へ行く時間の合間、本来なら勉強の躓いた場所を探したり復習したりする時間だが、その時間に川中由紀の動画を見てみた。  予想通りあまり気持ちがいいものではなかった。無理やり口でさせているようだ。局部は隠しているが、川中由紀の顔は分かる。1個めの動画を見て次を見る気が失せた。見なければよかった。胸糞悪い。  どうしてこういうことができるのかその思考が全く分からない。そもそも相手がえずいているのに勃起するのが分からない。鈴木の思考回路と僕の思考回路は全く別のものでできているのかもしれない。  理解できなかったしするつもりもない。川中由紀に同情するもすぐに勉強を始めた。僕はこんなことをしている暇はない。空手に行くまでの時間にできることをしなければ。昨日はほとんど手つかずだったのだから。
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