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「涼は大丈夫?鈴木に仕返しされない?」真由はそれには反対だった。
「でも、これ犯罪だろ?黙っていたらずっと苦しむだけだし。仕返しされない様に警戒しながら助けてみる。真由はどうするのが良いと思う?」
「正直なところ、涼の身が一番心配。川中さんを助けたい気持ちもわかるけど。一度、このスマホの動画を川中さんのスマホで撮ってから川中さんがご両親と話して警察に相談するのが一番だと思う。涼が間に入ると逆にややこしくならない?男の子だし」それもそうだ。
それなら僕はほぼ関りがない。曲がりなりにも彼を恋人として選んだのは川中だ。
「川中、それでどう?変わらなきゃずっとこのままだよ」
「分かった」
「ごめん、わたしはそろそろ武道館に行かないと、川中さんを送って行ってあげてね」
「ありがとう真由」そういうと真由はすぐに家の方に向かった。自転車で行くのだろう。
「じゃあ行こうか、川中、俺、お前の気持ちわかるよ。生きた心地しないよな」そういうと川中はまた泣き出した。ベンチから立ち上がり駅へ向かう。
「山本もずっとこれに耐えてたんだね。今までバカにしてごめんなさい」
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