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「とわ子さん。
僕の、
お嫁さんに
なってくれますか?」
それは、
前、なんとなく
言われた言葉。
私は、私の髪に触れる
雪彦さんの指に、
そっと触れる。
「それは、
なんとなく、ですか?」
「いいえ。」
雪彦さんは、
優しく、甘く、
言葉を紡いだ。
「本気ですよ。
・・・・なんだか
色々早とちりも
ありましたが、
僕はやっぱり
とわ子さんが好きです。
・・・僕と、
結婚してください。」
「・・・、
雪彦さん以外の方と、
結婚するなんて
ありえないわ。
そのお話、
お受けします。」
にっこり笑って、
私は返事をした。
これって、私、
ばあやの言う通り
縁談で結婚したことに
なるのかしら?
いや、
もうどっちでもいいの。
目の前にいるのは、
私の、大好きな
人だから。
(fin.)
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