朝霞比呂と王澤青の出会い

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side:青 「あんたちょっと顔かしな」 「貸す顔は持ち合わせてないんで」 「生意気だなてめぇ」 「当たり前のことを当たり前にやってるだけですが何か」 「ぶっとばすぞ」 「やれるもんならどうぞご自由に」 絡まれる絡まれる。ただ新入生代表の挨拶をしただけで、びっくりするくらい絡まれる。 3日目には痺れを切らして何人も殴りかかってきたけど、 「馬鹿は喧嘩もまともに出来ないの?そんなんで私を潰せるとでも思った?暴走族だろうがヤクザの子供だろうが、女に負けたなんて言えないよね、情けない。相手して損したわ。」 と言ってやり返した。私は忙しいの。放課後はガソリンスタンドでバイトして、勿論土日もバイト三昧。仕送りはいらないって言ったのは私だし、生活費稼がないと生きていけないので。 さすがに日払いがあるバイトしないと、明日明日食べていくのも厳しくなるな……なんて考えながら、ガソリンスタンドから自宅までのショートカットコース(繁華街)を歩いていたら、突然すれ違った男の人に声をかけられた。 「お前、うちでナンバーワン目指さねぇか?」 言ってる意味がわからなくて、何のナンバーワンですかって思わず聞いてしまった。 「キャバクラだ。」 「いや、私高校生だから。」 「そんなもん誤魔化せ。いくらでも力は貸してやる。」 「……ちょっと考えさせて欲しい。そんなすぐ決められない。」 「この番号にいつでも連絡してきな。」 渡されたシンプルな名刺には、後藤正樹という名前と、多分キャバクラの名前と、電話番号が書かれていた。
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