179人が本棚に入れています
本棚に追加
かと言って、私は私の過去をまだ出会って数日の比呂に打ち明けられるほどの強者でもないし、比呂なら受け入れてくれるだろう、という確信も持てないから、言えずに、言わずにいるんだけど。
「俺んちヤクザって言ったじゃん?風俗とかそっちでしのいでるんだけどさー。俺まだ15なのに普通にハニートラップさせられんの!俺の息子過労死させないで欲しいんだけどなあ!」
「本当に住む世界違ってるわ、私経験ないからなんとも言えないけど、お疲れ様……」
「あ!青には多分そういう下心とか全然芽生えないから安心して!!」
「いや、芽生えられても困るけど。」
「青は違うんだよなぁ、俺は青の初めての友達だから、大事にしたいんだよなぁ。」
「それはとても有難いことだけど、目の前でエロ本見ながら言われても全然説得力ないよ。」
そうなの!?って言ってエロ本ぶん投げたけど、いや、さすがに哲学書読みながら言われても反応に困るけどエロ本はないよ、どういう育ち方をしたらそうなるんだよ。
「俺、多分シモに関してはまじでクズだから、それで青に嫌われないかすっげえ不安。」
「私に迷惑かからないなら別にいいと思うけど。私もクズだし。」
「は!?こんな頭いいのにどこがクズなの!?」
「……喧嘩、実はスカッとするから好きなんだよね。」
「本当にやめて!?!?女の子だよ!?」
「まあ、うん。」
節操ないやつに言われてもねえ?
最初のコメントを投稿しよう!