注釈1

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注釈1

さて彼女ら彼らの物語を始める前に、一つ断っていかなければいけないことがあります。 それは、彼女ら彼らの「痕跡」が、ある特定の一つの媒体ではないと言うことです。 それは日記であったり、ビデオ録画であったり、手紙であったり、はたまた記憶それ自体であったと、様々な方法で痕跡が残されていました。 ですから私はそれを一度整理し直し、時系列順、言い換えてみれば起承転結の順番に並べることにしました。 もちろん日付を大体の参考にしましたが、中にはより物語性を出すために、「わざと」時系列を無視して並び替えているところもあります。そこら辺はご了承ください、私の作家魂が無視できなかったのです。 長々とした前置きは今度こそここで終わりです。また所々でその記録媒体の説明と状況補足をするために私はこのストーリーの中で顔を出したり出さなかったりしますが、そのたびに断りを入れます、どうか悪しからず。 それでは始まりは、「彼」の日記から始めることにしましょう。
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