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悪魔アンドラス その1
エルコラーロからベルガモへ、大きなフクロウの様な化け物が向かっていた。
その身体は赤茶色でとても大きく、ギロリとしたその猛禽類の瞳は金色...その飛行速度はとても早い。
アンドラスは焦っていた...受肉するに手っ取り早い存在を選んだものの以前の様な力を出せない。
そう、前回...300年前の受肉する媒介が貴重な紫色の瞳を持つ賢者で受肉しただけでその力は最大まで引き出せたのだ...しかし今回はそうでは無かった。
兎に角それに匹敵する生贄が欲しい...エルコラーロ要塞にいた術士では前回の様にまではいかない。
それと前回受肉の媒介になった人間の血を引く人物がいたが、彼の神の加護が強く受け付けられなかったのも痛い。
しかし今近くに...ベルガモにそれに代替する存在がいる事を『明けの明星』が教えたのだ。
『ベルガモに『生贄の娘』がいまスよ』と。
『生贄の娘』は悪魔の生贄の為に存在した呪われた女性達であり、昔から悪魔崇拝者達はこぞって彼女達を狙っていたのだ。
しかし、ある時を境にそれが激減する時が来る。
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