お風呂のぷぽん

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 おばあちゃんのいなくなった居間で、僕は一人、高い高い梁の上を何となく見上げていた。 「孝也、お前も来いよー」 「いい景色だよー」  梁の上で、友達が此方に手を振っていた。  ジャングルジムに勇敢に登っていく友達の背中を、僕はいつも眺めていた。 「お風呂沸いたよー」  手を振り返そうと、腕を上げたところで、友達の影は消えていった。
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