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★4位「ステージ・マザー」(掲載P640)
「ほんとうの自分を生きたい」「ほんとうの自分を開放したい」と誰もが思うものですが、それはなかなか難しいことです。
自分勝手に、わりと自由に生きているように見えるドラァグクイーンたちも、笑いを取り、ショーを楽しんでもらうことは「仕事として仕方ない」と思っているところがあります。そして人知れず多くの悩みを抱えています。
経営者だったリッキー突然の死、そしてやってきたリッキーの母・メイベリン。
息子の人生を否定し、受け入れず、拒否したまま距離を置いていた彼女もまた、生きているうちに彼を理解しようとしなかったことを激しく悔いています。
だから息子の愛したこのゲイバーをなんとか立て直してみよう、と思うのです。
ラストシーンが泣けます。リッキーを忘れないで、とメイベリンが作るショーがまたとても素晴らしいからです。

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