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「ほう、ITサポートのチームまで女性にこだわってるんですか。随分と徹底的ですね。華やかでしょう、女性ばっかり、となると?」
やや下世話な、にやけた反応が予想されたが、痩せた男の顔からは色味が消えた。
「はあ、いやあ。刑事さんは知らないでしょうけど、この業界で働いてる女のひとって、めちゃくちゃ強い人が多いっていうか……あの、キャラが濃すぎるんですよ。もっとこう、かわいくって素直な女の子なら……大歓迎なんですけどね………」
そう言って、男は深いため息を吐き出した。
「すみません、なにか思い出したくないトラウマに触れてしまいましたか」
痩せた男は慌てて顔を上げて、引き攣り笑いを浮かべた。
「いっ、いえ。なんでもないんです、なんでもないんですよ。とにかく、お話ししますよ。えっと、あれは案件がスタートしてしばらくのことでした……」
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