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序章~旅立ちから再会①
✴︎1#‥想いと決心【挿絵】
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ここはシェルズワールドという世界。
この世界には、名もなき大陸があり、他には大きな大陸は、存在しないだろうと言われている。
この大陸には、ヒューマンやエルフの住む、ホワイトガーデンと、
ダークエルフやデューマンの住む、ブラックレギオンと、
獣人や獣人ハーフの住む、グレイルーズと3つの国に分かれている。
この大陸の中心部を軸とし、北西部から西南西部の位置が、グレイルーズ国の領土である。
グレイルーズは、多種多様な獣人や獣人ハーフが、共存しあっている国だ。
北西部の方には、グレイルーズ国の城下街があり、そこにラウズハープ城がある。
そしてそこから、遥か南南東に位置する場所に、ジャズの街がある。
この街はいつも賑やかで、皆、歌や音楽、ダンスなど、好きな時、好きな場所で、思い思いに行っている。
ここはジャズの街の、北東の位置にある民家の中。
ヒョウの獣人ハーフの男性が、ベットにうつ伏せになり、枕を抱え悩んでいた。
(僕は、あの人が好きだ!だけど、あの人は僕とは、多分、住む世界が違う。それに、それ以上に超えてはいけない壁が……ああ、どうしたらいいんだ……)
この男性は、この物語の主人公、リッツ・ビーホルン、23歳。
リッツは数日前、遥か南東の辺境の地で、魔獣に襲われている所を、ある男性に助けられた。
その者は、青い髪で毛先の方が白いグラデーションカラーの男性だ。
(あの人の素性は、ちゃんと聞いてないけど。目の色や雰囲気が、この世界の人じゃない気がする)
リッツはどうしたらいいかと模索していた。
(だけど断言は出来ない。実際、あの人に聞いてみないと)
そう思いながら、はぁと息を漏らした。
(そういえば、名前を聞くの忘れてたなぁ。てか、その前に、また会えるかどうかも、分からないし……)
その日は色々と考えながら、いつの間にか寝てしまった。
そして……そんなある日、その壁を越える決心をし、リッツは街を出て旅立つ。
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