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そして、俺の失恋から4ヶ月がたった。2年生に進級し、1年の時は同じクラスだった聖夜ともクラスが離れてしまった。
俺の日課の、聖夜を朝起こしにいくのと、弁当を作るのは彼女ができてもなお続いていた。
俺の気持ちは… 4ヶ月たっても何も変わらなかった。
俺は変わらず聖夜が好きだ。
俺は、聖夜と食べる昼ご飯の時をいつも楽しみにしていた。俺が聖夜を独り占めできる唯一の場所だったからだ。弁当を作っている俺の特権だった。
「うっま!!このハンバーグめっちゃ美味いよ!俺今までで一番好きかもしれない!もちろん全部美味しいけどさ!」
「当たり前だ。俺の作る料理はなんでもうまい。」
どうしよう。嬉しすぎて涙が出そうだ。
「あっ!翼。照れてるでしょ。翼ってほんとわかりやすいよねえツンデレ属性って言うんだよそういうの!」
「はあ?なんだよそれ、そもそも聖夜にデレたことないしデレる予定もないね。」
「ええ!翼ってなんか俺の扱いだけちょっと酷くない?ほかの友達の前だったらもっと優しい顔してるもん。うん。」
「そんなの気のせいだろ。人によって態度変えるなんてめんどくせえことしねえよ。」
嘘だ。聖夜の前だと意地をはってしまう。嬉しくてもありがとうすら言えなくて誤魔化してしまう。そんな自分が心底嫌になる。
「そうかなあ? 」
「そうだよ。てかツンデレ属性ってなんだよ。どこでそんな言葉覚えてきたんだよ。」
にやにやしながら尋ねてみる。あまりにも聖夜に似合わない言葉に笑えてくる。
「え?優里だよ。なんかあいつ漫画とか好きらしくてさツンデレ属性のキャラが好きなんだって。」
優里。
俺はこの名前が聖夜の口から出てくるたびに胸が痛くなる。惚気の時なんか地獄だ。聞いた日は帰ってから恒例のように泣いている。
「へ、へえ。そうなんだ。」
動揺を悟られないように返す。
「ん?あ!!お前チャンスだと思ってるだろ!自分がツンデレ属性だからって!」
「は?!!なわけないだろ!!!」
ふざけんなこんちくしょう。こちとらその優里とやらのせいで毎日泣かされてんだよこの野郎。
「ほんとかなあ?いくら翼でも優里は譲んねえからな!」
やめろ、聞きたくない。これ以上俺の心を抉らないでくれ。
「あ、そうだ。優里で思い出したけど言うことあったんだった。」
悪い予感がした。俺のこういう勘は悪い時だけ当たるんだ。
「優里がさ、俺の弁当作ってくれるらしくて。だから翼には毎日申し訳ないと思ってたしこれからは自分の弁当に時間かけてくれ!」
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