2章 眼鏡と笑顔と三ヶ月 SIDE 永斗

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「六十周年商品の改善について、確認事項がありまして」 「あぁ! 『ふりかけ』の改善についてですね。なんでしょう」 その一言を告げると、企画しているイベントの件だと察した加藤部長は、目を伸ばして微笑む。 人気商品の改善ともなれば、消費者をガッカリさせないため、今まで以上慎重になるように、前社長である父からの要望でもある。 そして自身も開発に長年携わっていたから、これに関しての期待は大きかった。 「では、お願いします」 資料を交えながら今後の指示確認を終えた僕は、加藤部長のデスクから顔をあげた。 そして、踵を返そうとしたところで、
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