2章 眼鏡と笑顔と三ヶ月 SIDE 永斗

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そんなくすぶっていた疑問が解決したのは、就任して二ヶ月が過ぎた頃だった。 確かこの日は、島田が祖父に呼ばれて不在だったんだ。 だから、社長室で過去のクレームに対する記述を読んでいた僕は、実際に確認したい思いで、自ら資料室へと赴た。  こんなにあるんじゃ、なかなか見つからなそうだな⋯⋯。 無数のホコリっぽい書類が積み重なる空間を見て、げんなりする。 棚の上の案内書きを見ながら、真っ直ぐ足を進めていると、物音がした。 ばさ、ばさ、と何冊か書類が落ちる音がしたあと、困ったような女性の声が聞こえてくる。
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