警部チャーリー・アダムの鬱積

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書いてあったことは至極簡潔。 『君はどちらを選ぶ』 何の事か問われれば大抵の人間には訳が分からないだろう。 しかし自分は違う。 筆跡はこれまた知った人物だったからだ。 明日、その人物に会いに行く。 何故こんなことをしたのか 本人に聞かねばならない。 いや、むしろ奴は会ってくれるのだろうか わざわざ自分を捕まえに来たであろう人間をやすやすと家に招く真似をして何になる。 もしかしたらもう逃げているかも.. いやいや、恐らくそれは無いだろう わざわざこんな真似をして、更には文言は私に何かを選ばせようとしている。 まだ何を選ばせようとしているのかは分からないが、選択権はこちらにあるようだ。 立ち込める靄の中に自分を沈め必死に奴の思惑は何なのか考えた。
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