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「奏太さん、知ってる?」
「いや、知らない。メンバーが増えるとも聞いてないし」
「誰だろう?幼稚園くらいの子もいるよ?」
小さな男の子は周りをキョロキョロ見ながらもニットの帽子にマフラー、手袋にジャンパーとかなりの重装備。
隣にいるお爺さんふたりは着物。
一人は自分と同じくらいの歳だと分かるが、もう一人は全身真っ黒の革ジャンを着て、真っ赤な髪でバリバリヤンキー!
心の中で、目を合わせたらダメなんじゃ……と思っている間に、「待たせたな」と子供がまさかの挨拶。
しかも生意気!
誰だろう?と思っていると、「こちらの小さい姿になられているのが、大国主命。赤い髪の方が火之迦具土神。着物の帽子をぶられてる方が八意思兼命。そして、佐野翔平君と、お爺様の佐野源三郎さん。代々神様の使いをしている方々です」
みんながびっくりしている中、大人達は「久しぶり」と挨拶をしてるので知り合いなのだろうが、神様って本物なのだろうか?
しかも聞いたことのある神様の名前ばかり。
その神様は、早速BBQコーナーへ行き、肉!肉!と源三郎と言っていたお爺さんにねだっている。
「あの……ホームパーティって聞いてきたんですが、なんかすいません」
「いえ、僕、雪翔って言います。こっちは航平ちゃん。お狐様って見えますか?」
「大丈夫だよ」
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