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惨多の受難!
『めっりーくりすます!』
サプライズの歓迎を受けロザリアは仰天した。パッパッと蠟燭が灯され子供たちの笑顔が逆光に映える。
「何だ…起きてたの?」
「サンタさん大~い好き♪」
幼女たちが寝巻のままベッドから殺到する。
ミニワンピが捲れて白い下履きが覗くほど飛びつかれた。
「ちょちょっと貴女たち、仲良く順番ね」
ロザリアがようやく腕を振り払い白袋を解く。中身はリクエストどおり人形でいっぱいだ。エルフの祖より創造主を仰ぐよう脳波誘導チップが埋め込まれている。
「わたしもサンタさんにあ・げ・る」
番狂わせが起きた。末娘がロザリアの背に縋り、うなじに矢を吹いたのだ。
「うっ—…」
即効性の毒が心筋を殺した。三白眼のサンタがどさりとくずおれる。
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