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「真白は、今幸せ?」
「ん? 幸せに決まってるじゃない。こんなに素敵な旦那様がいて、毎日ハッピーよ」
「そう……」
俺は箸を動かして、食材を口に運ぶと、真白が両腕で頬杖を突きながら、俺をじっと見る。
「将暉は? 今幸せ?」
俺は一瞬、動かしていた手を止め、また食材を口に運ぶと、しばらく噛み続ける。口の中に何も入っていないことを確認すると、頷いた。
「凄く幸せ。真白が傍にいてくれるだけで、毎日幸せだよ」
「……どうしたの、珍しいじゃん」
真白が驚いた顔をして目を丸くすると、俺は「んー」と言って、米を口に運んだ。
「ずっと言いたかったけど、言えなかったから」
真白は「ふふっ」と笑って微笑みを浮かべると、俺に向かって手を伸ばす。
俺はその動作に、少し悲しくなりながらも、心は幸せで満たされていた。
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