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「はぁ!? お前堂々と三股宣言かよ!? 星野も夕凪も佐々木もそれでいいのか?」 次の日海と空にはっきりと新井と井上に自分達と俺が交際してると言いなさいとかなりくどく言われ昼休みに報告した。 ずっと海と空に好意を寄せて事あるごとに隙あらばと2人に迫っていた新井と井上は唖然としていた。 「そう! そういう事。 あたし達りっくんの事大好きなので!」 「おい神城、お前本気か?」 「ああ、しっかりこいつらと向き合うよ。 姫花ともな」 「陸君…… えへへ」 「うわぁ、早速惚気だした」 「佐々木も物好きだよな…… わざわざ神城が好きな夕凪と星野と一緒になんて」 新井と井上は俺の気持ちを聞くとあっさりと引き下がった。 「陸の気持ちがハッキリしてくれたお陰でようやく私達も解放されたわ」 「ハッキリって言うのかなこういうの? でもあたし達がりっくんの事好きって気付いただけでも大前進か」 「姫まで加わったのはマイナスだけどね」 「ごめんなさい!」 「あははは、姫花真に受けすぎ」 はぁ〜、ついこの前まで2人に姫花の事は気にするなって言ってたのにこういう状況になって結局姫花とも付き合っちゃったよ。 でも2人ともそこら辺を認めるのは姫花の体を張った? あれのせいなのかな? でもなんかこの光景って既視感があるような気も…… 気のせいだよな。 「ん? りっくんどうかした?」 空が何か俺の様子を見て話しかけた。 「なんかこの風景って見た事あるようなって思ってさ」 「え!? りっくんまさかって…… そんなわけないよね?」 「なんだよ?」 「ん〜? なんでもないよ! でもね、良かったよ」 空が海と姫花を見ながらとても満足気な顔をしてそう言った。 空にとって何が良かったのだろうか? 「一体どうしたんだ?」 「にししッ、りっくん良かったね? あたしも海ちゃんも姫花も本気でりっくん好きなんだなってさ」 「付き合ったばかりだろ? まぁ海と空の事はよく知ってるつもりだけど」 「へぇ? その割にはあたしと海ちゃんが好きって言った時は仰天してたじゃん」 「だってそれはいきなりだったから」 「はいはい、でもあたしりっくんがあたし達と同じくらいあたしや海ちゃん姫花の事も好きってわかるんだぁ」 なんだよ空の奴意味深だな? 「なんにも気にしないでようやくあたしもりっくんの事想えるから。 覚悟しててね!」 「陸に何を覚悟させるの? 空」 「げ…… 海ちゃん!? な、なんでもないよ!」 「はぁ、空の事だからまたしょうもない事だろうけど」 「え〜? なんであたしだとしょうもない事になるのよぉ?」 「あ、空の顔見て思い出した。 後でテスト勉強するんだから逃げないでよ空」 海が空に目を細めて言った。 そうだった、テスト勉強もあるの忘れてた…… 「ふふん!」 「何よその態度は?」 「あたしはもう赤点スレスレの空ちゃんじゃないから大丈夫!」 「え? どこから来るの? その自信」 空は勉強不要と海に得意げに言っているが空が言うとまったく説得力がないので相手にされてない…… 「陸君、勉強するなら私も付き合うよ?」 「私も一緒だけどね?」 「うん、海ちゃん一緒にね!」 「じゃあ早い方が良いだろうし今日から勉強会でもする?」 「え!? あたしりっくんとバレーの特訓してもらうから勉強は海ちゃんと姫花でやりなよ? ね! りっくん!」 「お、俺に振るなよ……」 「そんな小学生みたいな言い訳通用するわけないでしょ? 姫も良かったら今日学校終わったら陸の家に来る?」 「え!? いいの? は、恥ずかしい…… けど行きたい!」 なんで海が勝手に決めてんだよ? そしてなんだかんだで姫花が俺の家に初めてやってきて勉強どころではなく緊張していた。
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