マイナーと呼ばれたジャンルが価値を持ち、その情熱にひとが投資する時代、ぼくたちはどう生きる？

会議は資料の朗読会じゃありません

一

　人生はドラクエだ。

　誰と一緒に過ごすかで、自分の将来は決まる。

例えばＳＮＳで誹謗中傷コメントをする人と付き合えば、自分も誹謗中傷コメントをする人間になるが、切磋琢磨して投稿小説を書くひとと付き合えば、将来何かしらの結果を残せるひとになる。

レベル１のプレイヤー同士なら、得られる経験値は少ないが、レベルマックスのプレイヤーに付いていけば、経験値はその倍は得られる。

ぼくが就職したスマホアプリの開発会社「ペイジエンターテイメント」は、そんなレベルマックスのひとたちが集まる会社だ。では特別に、ぼくがこの会社でどんなスマホアプリを作っているのかをこれから教えよう。

　「僕たちが子どもの頃は、ゲームばかりしないで勉強しなさいと親によく怒られたものですが、いまゲームはＥスポーツという列記とした文化になっています」

　会議室で、同期で入社した浅香くんがプレゼンをはじめる。

ぼくも子どもの頃はゲームが好きすぎて、部屋にこもって徹夜でゲームに夢中になったものだ。その度にこんなのがあるから雅文は勉強しなくなるんだと叱られたのを今でも覚えている。

勉強は学校の偏差値を上げるためだったり、親のステータスを保つためにやってたからかあんまり身につかなかったが、あの時ちゃんと勉強していればよかったと、後悔はしていない。

ただ、もっと好きなことに夢中になっておけはまよかったと後悔している。