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今日は固そうに見える方のパンだった。僕は3つも食べた。この島に来てから食欲が増したように感じる。
「さあ、片付けたら仕事しよう」
サンタイルさんが立ちあがって言う。
「はい」
僕は顔を上にあげて金髪でグリーンの瞳をしたサンタイルさんの凛々しい顔を見た。
「今日もねトナカイの散歩をするよ」
サンタイルさんがニッコリ笑う。
「毎日してるんですか?」
「ああ、クリスマスに運動するだろう。今から鍛えてあげないとだからね」
と、いうことは外の小屋にいるトナカイたちがサンタクロースを引っ張るのかな。
「大変ですね」
「そうだね、でも子供たちの為だと思えば、ちっとも辛くないと思うよ、クリスマス近くになるとトナカイの目が生き生きするんだ」
おお!そうなんだ!みんなのクリスマス。楽しいクリスマス。早くやって来ないかな。
「クリスマスはサンタイルさんは如何やって過ごすんですか?」
「僕はね、イブの前日までに仕事を終わらせて、アンジェリーナたちとパーティーをして過ごすようにしている。今年はクリストフくんも参加してくれよ」
「はい!勿論!」
パーティーか。七面鳥、ケーキ、みんなで食べるのかな。何年ぶりだろう。
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