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「ボロネーゼ、食べたいです。あの、この島はカレーのルーは売ってます?」 「ルーって何だい?」  やはり売ってないのか。 「カレーは知ってます?」 「うん、インドの料理だろう。大学で習ったよ」 「日本でも国民食なんですよ」 「それが食べたくなったの?」 「いえ、作ろうと思ったんです」  サンタイルさんは「そおかあ、クリストフくんが作ってくれるのかあ」と嬉しそうにする。 「ジャガイモの皮は剥けないから、それだけはお願いしちゃいますけど……」 「じゃあ、ジョージおじさんに欲しい材料を言えばいい。あの店は海外からものを仕入れることがあるから揃うと思うよ」  そうなんだ!今日、頼んでみよう。たまには僕も何かしないと罪悪感がしてしまう。  クリスマスプレゼントの仕分けを始める。これはブラジル、これは韓国、これはアルジェリア。日本のものもある。あっ、これは近所に住んでいる花香ちゃんのプレゼントだ。花香ちゃんは小学5年生。それだけ大きくてもプレゼントを貰えるのかな。僕はサンタイルさんに訊く。 「クリスマスプレゼントって何歳まで貰えるんですか?」 「ああ、物であげるのは12歳までだ」  えっ、物って!?サンタイルさんはクスクス笑う。物以外、何で貰えるのだろう。
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