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「お父さんとお母さんと住んでるよ」  そうか。良かった。誰かに引き取られているんだ。サンタイルさんやアンジェリーナちゃんのお父さんやお母さんみたいに、良い人だったらいいな。 「キャロラインちゃんが来るまでここに居る?」  僕は首を傾げて言った。 「うん、クリスマスプレゼントの仕分けを手伝うよ」 「子供にそれをさせたら悪いよ」 「ぶうー」  キャロラインちゃんは頬を膨らます。あまりに可愛くて笑ってしまった。でも、何故か目の端には涙が滲んだ。楽しい街と悲しい街、それがこのセントジョーンズ島のような気がする。ポタっと涙が落ちる。こんなに感傷的になったのは久しぶりだ。 「クリストフくん、泣いてるの?」  アンジェリーナちゃんが心配そうな顔をする。 「あっ、いや。埃が目に入ったんだよ」  僕は照れたように頭を掻いた。  キャロラインちゃんは夕方遅くなってやって来た。部活があったのだと教えてくれた。高校に部活があるのに、何故みんなサッカーを知らないんだろう。 「キャロラインちゃんは何部なの?」 「私はね、魔法でボールを投げる練習してるの」 「えっ、魔法?」  そういえばサンタイルさんもアンジェリーナちゃんのお母さんも魔法が使えると言っていた。
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