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今日は日曜日だ。だからサンタイルさんとの勉強は休み。僕はお風呂を早く出て自分の部屋に行き、パソコンを立ち上げた。神さまにメールを打ってみる。
『神さま、パソコンを返すのでクリスマスに日本のテレビを放送して貰えませんか?』
相変わらず返信は早い。神さまはずっとメールのチェックしてるのか。いいや、神の力なのだろう。僕はメールを開く。
『ああ、いいよ。それくらいなら容易い。故郷が懐かしくなったか?』
『いいえ、サンタイルさんが日本のアニメが好きだって言ってたんです』
『そうか、そうか、クリスマスっぽいアニメを放送してあげよう』
やった!パソコンを失くしてしまっては神さまとメールが出来ないが仕方ない。そうだ、放送してくれるのなら、アンジェリーナちゃんやキャロラインちゃんも呼ぼうかな。お父さんもお母さんもジョリイも。僕はワクワク楽しみになる。
明日がクリスマスイブになった。僕は最後の仕事を励む。宛先を見ながら仕分け作業をしていると、日本の僕宛のクリスマスプレゼントがあった。栗原聖太くんへって書いてある。住所も僕の住んでいる家だ。そうか、ここは過去の世界。4歳の僕へ向けてのものだろう。中身は何かな。この感触はぬいぐるみか。そうか、大きくなってから、親から貰っていたものだと解釈したがサンタクロースのプレゼントだったんだな。嬉しいような悲しいような複雑な気分になる。じゃあ、今も自室に飾っているフィギアもきっとサンタクロースからのプレゼントなんだろうな。
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