聖なる朝に、

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「あと、クリスマス、だから、……」  懸命に言葉を探しては、見つけられずに何度も同じことを繰り返す小梅。じっと黙ったまま、小梅の唇から言葉が落ちてくるのを待った。  開いて閉じてを繰り返すこと、きっかり、7回。きゅう、と僅かに唇を噛んだ小梅は、俺の胸に顔をうずめながら、小さく小さく呟いた。 「……私も、桃とくっついてたい、って……少しだけ、思った」 落とされた言葉に、理性が爆発した。 「小梅の馬鹿」 「え、」  起き抜けに感じていた寒さなんて、どっかにいってしまった。俺の五感は、もう、小梅でいっぱいだった。 「今から逃げようったってもう遅いからね」 「は!?」  驚いたように俺を見上げたその顔を、逃がさないように右手で掬い上げた。じっと見つめてやれば、カァ、と音でもしそうなほど、頬を桜色に染めあげて。 「見んな」  小梅は顔を隠そうと、その小さな手のひらを持ち上げようとする。
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