ラブコメですらない恋心

2/3
前へ
/4ページ
次へ
それでは! 今日も元気に、想像記すたーてぃんぐ! 僕が窓からじーっと昇降口を見ていると、昇降口の外に出てきたAちゃんが僕の視線に気づいた。 ちょっとほっぺを赤くして、「あっ、勇樹くんが見てる……キャー!」とでも言いたそうな顔でパアッと顔を輝かせる。 その顔に気づいたBくんが横で見苦しく自分の存在をアピールしても、Aちゃんは見向きもしない。あの手この手でAちゃんを振り向かせようと頑張っているBくんは、僕に視線をくぎ付けにするAちゃんに完全スルーされて可哀そうだ(は?妄想の話はともかく現実はどうなんだ、って?……い、いやいやいや!げげげ、現実もこれと同じだよっ?(超甲高い声))。 クールな顔で窓辺にたずたんでいる(作者:たたずんでいる、が正しいです。ついでにクールな顔っていうのもデレデレした顔が正しいです)僕を、目をハートマークにして見つめているAちゃん。 そう、これからが胸キュンラブすとりーの始まりだ!(作者:もう訂正するのやめよっかな) 三十秒経過……う~む、なかなか進展しないな。 よし、こっちから行こう! なんといっても男は積極性(あ、この場合の積極性は授業中の感心・意欲・態度のことじゃないよ、多分)! とりあえず、フッと右頬だけでハードボイルドに笑って手を振る。Aちゃんは「キャー!」と教室まで聞えるような黄色い悲鳴をあげて小さく飛び跳ねた。すごく嬉しそうだ。ぶんぶん手を振り返してきたので、 「仕方ないなぁ。」 と笑ってもう一度手を振る。(もちろん、ハードボイルドな笑顔だよ!?(圧)) 恥ずかしそうに顔を覆ってるAちゃん、可愛い……! ああ!! 想像ってさいこぉ~~!!! ボッカ―ン!
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加