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ベルトを外し終えた久我は大河を見下ろしたまま制服をずらし、ゆっくりとそれを取り出す。
露わになったモノを見て、大河は血の気が引いた。
「..おい、何だよ...久我、やめろ、..」
「はは、何だと思う?馬鹿犬は俺のこと苛つかせてばっかだし、たまには奉仕してくれてもいいんじゃねぇの」
大河は痛む体を必死に起こし仰向けの状態で後ずさろうとするが、そんなことを久我が許すはずもなく、すぐに腹の上に体重をかけられる。
「..大河」
「な、に..」
「舐めろよ」
久我から言われた言葉の意味が理解できずその目を見つめれば、より一層笑みを浮かべて目が細められた。
「舐めろ。命令だ。」
大河は震える唇で言葉を紡ごうとするが、恐怖と戸惑いのせいでうまく言葉を発することができない。
そんな大河に痺れを切らし、久我は自ら腰を寄せてきた。
「舐めろ、ほら」
歯の間に指を突っ込まれ、強制的に口が開かれる。
久我はそこに躊躇なく硬くなったそれを挿しこんだ。
「あー...あったけぇ。もっと深く咥えろよ馬鹿犬」
「..っ、...う、ぐ...ッ」
「とら、ちゃん...!とらちゃん、!」
生理的な涙が目尻に滲み、屈辱と恐怖で体が震える。それでもなお更に奥へと突っ込まれ、大河は絶望にも似た感覚で強く目を瞑った。
天馬に必死に名前を呼ばれるがそれもぼんやりとしか頭に入ってこず、何でこんなことになっているのかと無性に悔しくなった。
「...歯ぁ立てんなよ?」
久我はそれだけ言うと大河の髪を掴み、乱暴に前後させられる。
「うっ...ぐ、...ッ..、はぁ、は、」
大きくなった久我のそれは咥え込むのが精一杯で、無理に頭を動かされることで思わずむせ返りそうになる。
「...あー最っ高..、きもち、」
遠慮なく腰を振ってくる久我に、大河は苦痛に顔を歪め咄嗟に久我の制服を掴むが、それもすぐに振り払われ頭の上でひとまとめに押さえ込まれた。
先程負傷した右手にもお構いなしなその行動に大河は痛みに悶え、涙がぼろぼろと溢れてくる。
「その顔好き、...もっといじめてやりたくなる」
腕を押さえつけられたまま久我は腰を前後に動かし続け、大河は流れる涙を拭うことすらできない。
そしてこんな光景を天馬に見られていることに、死にたくなるような屈辱と羞恥心が大河を襲った。
「...あ、..っ、はぁ、大河..もっと吸って」
久我は気持ちが良さそうに目を細めて大河に囁きかけるが、今の大河にはどうすることもできず朦朧とする意識の中必死に抵抗した。
「...っ、いってぇな。くそ。歯立てんなっつったろうが!」
久我は突然の大河の抗いに怒気を含んだ顔で怒鳴りつけ、すぐに右手に拳を振り下ろす。
「...う、ぐあ゛..っ、」
「うぜーから大人しくしとけよ」
久我はだらりと垂れた大河の右手を一瞥し、満足そうに笑みを浮かべたかと思えば、またすぐに腰を動かし始めた。
「...とら、ちゃん、....!」
天馬は目の前で行われている久我の行動に、震える唇で大河の名前を呼んだ。
───嫌だ、嫌だ。とらちゃん、
まだ怠く言うことを聞かない自身の体に力を込めて、早く動かなければ、大河を助けなければと必死にもがく。
「あーまじで気持ちぃ。...はぁ、大河、もうちょっと、」
「ん、っ..ぐ..」
「いきそ...いきそ、大河、俺いきそう」
久我はそう言って腰の動きを早めるので、大河はまさかと目を見開く。
「...あ、いく、..っ!」
その瞬間久我のそれは大きく脈打ち、吐き出された熱い液体は大河の口内にじんわりと広がった。
独特の臭いと感触に大河は気分が悪くなり、すぐに吐き出そうと口を開く。
「...っ、!..んぐ、...」
「出しちゃだめ。飲めよ馬鹿犬」
久我は大河の口を手で押さえ、嬉しそうに目を細めてそう言った。
「飲め」
「...っ、..ゔ...、!...げほっ、...」
久我に言われた通り忌々しいそれを飲んでやれば、喉の奥をどろりと流れていく感覚がして全身がぶるりと震えた。
「...良い子。よくできたね大河」
そんな大河の様子に気を良くした久我は、優しい手つきで大河の髪を撫でてくる。
それすらも大河にはおぞましい以外の何者でもなくて、いつもよりきつい目元で久我を睨みつけた。
「...久我、..ふざけんな..っ、」
大河は久我の常軌を逸した行動に怒りを露わにするが、それもすぐに腹を殴られ黙らされる。
「今度は大河も気持ちよくしてあげよっか?」
「は、...っ」
そう言って久我はまた手を伸ばそうとするが、それは宙に留まり、大河に触れずに終わった。
「久、我.....てめぇ、..その汚ねぇ手で、とらちゃんに触んな...」
天馬は床を這うようにして身を乗り出して、まだ痺れの残る口で懸命に言葉を紡ぎ、久我の腕を思い切り掴みあげる。
「は、お前もう動けんのかよ。だる」
久我はそう言って立ち上がったかと思えば、天馬の背中に思い切り足を振り下ろして、満足したように笑みを浮かべた。
「馬鹿犬、気持ち良くなんのはまた今度な。早く帰ってこいよ」
久我はこの場に飽きたのかそれだけ言い捨て、何事もなかったかのように鞄を拾い準備室を出て行った。
久我の姿が見えなくなった瞬間、大河の張り詰めていた気は一気に緩む。
血と精液の入り混じった臭いがきつく鼻を掠め、吐きそうになる感覚に思わず口元を押さえた。
その時、悲痛に顔を歪めた天馬と目が合い、こんな異常な関係に天馬を巻き込んでしまったことを大河は改めて後悔した。
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