やっぱり……。  3.結ぶ雨

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「かわいい遥稀のこと、もっと知りたい」  松尾にそう言われて。  驚きと戸惑い、それから恥ずかしさ。  それらが激しく駆け回り出したとき。  もう一度。  松尾の甘いキスが……。  それは。  さっきよりも。  激しく深く。  だけど。  その中には。  蜜のように甘くとろけるような……。  ……それにしても……。  激しい……。  あまりにも激しくて。  呼吸が……。  足りなくなってしまう。  酸素が……。 「……苦しい?」  そう感じているとき。  やさしく唇を離した松尾が甘く囁くようにそう言った。  唇を離したといっても。  少し動いただけで触れてしまう距離。 「……色っぽい」  え……? 「苦しそうにしている遥稀」  え……⁉ 「……悪趣味……」  息を切らしながらそう言えば。 「声も色っぽい」  そう言ってくるから。 「……何言ってるの……。  からかわないで」  まだ酸素が足りていないから。  声が弱々しくなる。 「からかってなんかいない」  熱と艶を含めた松尾の眼差し。  ……ドキドキ……してしまう。  心臓が激しく動き過ぎて。  どうにかなりそう。
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