やっぱり……。  3.結ぶ雨

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「……好……き……」  勇気を出して。 「……私も……  松尾のことが……好き……」  激しい。  心臓の音。  静か過ぎるくらいの部屋。  その空間に響き渡りそうで。 「……遥稀……」  真っ直ぐに見つめる松尾の瞳は。  私の姿をしっかりととらえている。  その瞳に見つめられる。  それだけで恥ずかしさが加速し、顔中に熱が集まってくる。 「嬉しい。  遥稀も俺のことを好きでいてくれて」  ……‼  まっ……松尾っ。  私の気持ちをわざわざ言葉にしないでっ。  ものすごく恥ずかしいからっ。 「遥稀」  私の名前を呼ぶ甘い声。  向けられる視線は。  やさしく甘く、そして熱と色気を含む。  それから。  やさしく頬を撫でる手。  それらは。  私のことを……愛おしい……という気持ちが溢れているようで。  松尾の顔が。  少しずつ近づいてくる。  さらに高鳴る。  胸の鼓動。  松尾の唇が。  やさしく触れる。  それは、すぐに深くなり。  お互い呼吸を乱しながら。  激しく絡み合う。  お互いの髪をかき乱し。  身も心も乱れていく。
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