やっぱり……。  3.結ぶ雨

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「遥稀、可愛い」  くすぐったくて。  思わず反応してしまった。 「こんなにも可愛い遥稀を帰したくない。  ……誰にも渡したくない」  聖志……。 「好きだ、遥稀。  何度言っても足りないくらい好きだ」 「私も。  聖志のこと、何度言っても足りないくらい好き」  何度も。  何度も何度も。  お互いの想いを確かめ合うように『好き』と言って。  お互いのぬくもりを感じ合うようにキスをする。 「足りない。  まだまだ足りない、遥稀」  そう言ったすぐ後。  私の身体がふわっと浮いた。  気付いたときには。  ベッドに寝かされていた。  すぐ上には。  覆い被さるように聖志の姿が。  熱を含んだ聖志の眼差し。  それを感じるだけで身体中が熱くなる。  身も心も熱って。  どうしようもなく高ぶっている。 「愛してる、遥稀」 「私も……愛してる……」  お互い熱い瞳で見つめ合い。  引き合うように抱きしめ合った。  こんなにも熱くなるのは初めて。  そう感じるくらい。  聖志の愛に溺れていった。
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