お前みたいな安物のポンコツなんか

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お前みたいな安物のポンコツなんか

 ある日突然、テレビが故障してしまう。  液晶画面にカラフルな電子の線やブロックがいくつもチカチカと表示されるだけで、まともな映像は映らない。音声もガーガーピーピーと耳障りな雑音しか出ない。 「このポンコツ! せっかくいいところだったのに!」  僕は故障したテレビを何度も叩き、配線をたしかめる。けれども、やっぱりテレビは元に戻らない。まだこのテレビを買って五年くらいしか経っていないのに。 「やっぱり安物はダメだな。それにしても五年しかもたないなんて、すごく損した気分!」  あまりに頭にきたので、僕は壊れたテレビをロープを使って浮き袋にぐるぐると巻き付け、海に流してしまう。 「お前みたいな安物のポンコツなんか、これで十分だ! どこまでも流れていってしまえ!」  僕はせいせいした気分で家に戻る。
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