100人が本棚に入れています
本棚に追加
あとは盛り付けて、唐揚げをあげたら良いだけだが、何時に来るのか聞いてない……
「雪翔?」
「ん?」
「またぼーっとしてる」
「何時に来るのか聞くの忘れたなって思って」
「とりあえず、ラップしておこう」
「そうだね」
ラップをかけて自宅の方に戻ると、那智が来ていたので電話の話をする。
「そのことで来た。俺と冬弥は除夜の鐘がなり終わってから来るから一時には来れる。それまで煌輝を置いていくから手伝わせるといい」
「いいの?」
「構わん。栞にも声をかけたが、社にいるそうだ。落ち着いたら一度戻るとは言っていたが、またすぐに戻るだろう。俺達も元旦の日の出には戻らないといけないからその事を伝えに来たんだが……二人で大丈夫か?」
「鍋三つとサラダと唐揚げは用意した。でも、クリスマスの時にかなり食べてたから足りるかどうか……下宿屋の方の車使っていい?」
「鍵の場所わかるか?」
「僕知ってる!」
「人が多いから運転気をつけろよ。これ持ってけ」
航平にポイッと投げられたお財布はパンパン!
一体いくら入ってるんだろう?
「あ、財布は後で返せよ」
そう言ってまた窓から出ていってので、「玄関ー!」と大きな声で言ったものの既に姿はなく、「ごめんなさい」と煌輝がぺこりと頭を下げる。
最初のコメントを投稿しよう!