ベランダの隣人

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  ・・まぁ仕方がないね。 ほんっと、ユズハのねぼすけには困ったものだよ。 少し離れたところから声をかけてみるたけど・・ あれ? スースーと言う寝息がさらに深くなっている。 次は、耳元で声をかけると、 「(アザミ)~。 こっちにおいで~。」 と、ぼくを無理やり抱っこしようとする。 いや、抱っこされるのは好きだけどさ。 僕は、ユズハの手をすり抜けて、頬をペロペロと舐めた。 ・・ユズハ、お化粧の味がするよ・・ 昨日ちゃんと落とさなかったね・・。 それでも起きないので、もう一度耳元で今度は大きな声で起こしたら、ようやく目を覚ました。 「う~ん・・ おはよ~。 もう朝なの~?」 ・・毎回同じ言葉なんだけどね。 ユズハはベッドから身体を起こして、左足を床マットに付けていたけど、その状態でまた寝息を立て始めたので、今度は盛大に声を出した。 言葉にすると、 『ユズハ、もう起きなよ。遅刻するよ?』 て感じだ。 ユズハはボサボサの髪の毛を左手でポリポリと掻いて、 「あ~! 朝だ~! アザミありがとう。 大好きだよ。」 なんて言って、ぼくを抱っこしておでこにキスをした。 ・・毎朝の事だからもう慣れたけど、やれやれだね。
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