1位作者やってます

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◇◇◇ 「もお~~~~~っ。」 お風呂でこしこしと体を洗いながら、私はむぅっと口を膨らませた。 ありえない。 ほんっっとーーーにっ、ありえない!!! お母さんがいきなり再婚して、そこまではまあいいよ!? 相手に、私とタメの高校1年の双子の男の子がいるっていうのも最初は驚いたけど、それも今日まで我慢してきたのっ。 でも! お母さん、再婚相手と2人で世界一周のクルーズに行くから、1年間いないっていうのはどうなの!? 普通、娘を若い男と置き去りにするっ!!? もお~~~~~~っっ!!! 丁寧に髪をトリートメントして、わたしはむむむっとちょっと考えてみる。 ・・・そりゃっ、連れ子の双子くんたち、イケメン、だけど! 空翔くんは、ちょっと意地悪げで、妖艶な黒髪イケメンで、 海翔くんは、チャラくて、明るいカワイイ系のイケメンで、 そりゃっ、イケメンなのは認めるけどっ!!! でも、私は断固反対!お母さん達が娘を置いて旅行にいくなんてっ! もー、お母さんは娘が心配じゃないのっ!?ていうかもう行っちゃったし!もういないし! こんなことを考えながら、私はお風呂からあがった。 「んーーっ。」 真っ白なタオルに顔を埋めて、ほっと吐息をもらす。 さっさと着替えて、お部屋にいこっ。 こう思って、下着に手を伸ばしたその時。 ガチャッ… なんと、浴室の扉が開いて。 きゃっ、 「きゃーーーーーーーーーーーーー!!!!???」 そこにいたのは、空翔くん! な、なんでっ!? 「うっせー…」 私の叫び声に空翔くんは耳を塞ぐけど、だって、だって勝手に入る方が悪いんじゃん!! 「ちょっと!!! 出て行ってよ、変態!!」 わたしが体をタオルで抑えてこういうと、空翔くんは気だるげに頭を掻く。 「はぁ? カギかけ忘れる方が悪いんだろ?」 人の裸見といて、その言い方!!? 「次は忘れないからっ!! もう!空翔くん!早く出てって!!」 私がギンッと睨むと、空翔くんは、私を頭のてっぺんから、爪先まで順に見て。 っ…!?
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