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…そう。
『携行用銃火器』
すなわち…『銃』と称される火器。
この特区の市民は、その殆どがそれを所持している。
とは…686日前のこと。
財政破綻寸前の同盟国からの要請に応じた当国政府により、輸入許可品目の一品目としての『銃火器』が認可されるに至ったことが、この事態の発端とされる。
とはいえ。
犯罪件数の急激な増加、それらの凶行の凶悪化、あるいは治安維持の困難化…。
それら諸問題の増悪化が予想されるのは当然のことであり…政府は任意に地区を選定し、シミュレーションを実施する方策を定めることとなる。
そのような事情により、当該シミュレートのモデル・ケースとされるべく、複数の地区が指定を受けるに至る。
一般の市民による『銃火器』の所持および携行が合法とされる街区。
俗称『銃火器解放区』(gunfire free area)の誕生の経緯は以上…とされる。
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