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 いや、驚いたよね。商品補充してたらさ、 『海の宝石箱 味』っていう新商品がコンテナの中に入ってんだもん。 このカップ麺、うちのコンビニには醤油味と味噌味の二種類しか置いてないからさ。案の定、棚にも置くスペースないし。  だから店長に聞きに行ったよね。でもバックヤードに店長の姿ないし。  仕方ないからとりあえず保留にして他の商品の補充から終えるよね。そんでバックヤードに行ったらやっぱり店長居ないし。  こうなったら一緒のシフトのカナコちゃんに話しかけるしかないよね。 「この商品の事何か聞いてる?どこに置けばいいかな?」 って。 「聞いてません。どこでも良いんじゃないですか?」 ってカナコちゃん冷たく答えたよ。そりゃそうだよね。先週告白してオレ、フラれたばかりだもんね。気まずくてこの一週間一言も会話してないもんね。  もう自分で考えるしかないよね。とりあえず商品登録してあるのかどうか、『海の宝石箱 味』のバーコードをレジで通してみたよ。 【¥100,000 】  何回も何回も0の数を数えたよ。何回数えても0が五個。十万円だよね。  いやいや、店長登録間違えてません?十万円って、どんだけ豪華な材料使ってんだよ?って、カップ麺の表記を見たよ。 【材料名 高級フカヒレ・高級ズガイワニ・高級伊勢エビ】 わーお、超豪華~!!って感動してる場合じゃないよね。企業、どうしたんだろ?って思うよね。  もうこれ、また気まずくなるかもだけど、なぜか帰る支度をしているカナコちゃんに尋ねずにはいられないよね。 「こ、このカップ麺さ。十万円なんだって。あはは、あり得ないよね?」 そうしたらカナコちゃん、バッグを肩にかけてこう答えた。
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